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働かないってワクワクしない?

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とある著名ブログで紹介され存在は知っていたもの、読んだのは初めてだった。
各所で感想が書かれている通り、働かない事自体をテーマにしたり、サボる事を推奨する本ではない。自由時間の使い方についての本だった。

 

「仕事人間は奴隷と同じ」という過激な章もあったりする。私としては、一時期、仕事=楽しいという頃があったりしたので違和感を覚えないでもないが、仕事=やらされ仕事という定義ならその通りだろう。
また、労働者が皆、規定の労働時間を働くようになったのは、産業革命による工場労働者が始まりだという。別に人間社会の古来からのモラルではないのだと。

 

ただ、作者はまったく働くなと主張しているわけではない。「あまり働かない」との言葉が出てくるが、真理に思える。
興味深い説がある。「有能人間は、ほどほどに働き、よく遊ぶ」。たしかにそうだろう。逆を考えると、全く遊ばず仕事だけし続ける人はいずれ無能になっていく。
「使命」という言葉が出てくる。自由時間にただただ遊んだり怠けたりして過ごせる人間は多くないという事だろう。

 

失業についての章もある。

 

あなたの生活が人間らしい時間を取り戻すのは、引退した時か失業した時である。

退職や失業によって、長時間の自由時間を手に入れた時、あなたは自分が本当はどんな人間なのかをテストされることになる。

  

自由のおそろしさということなのだろうか。失業は自分からではなく突然やってくる災難とも言えると思うが、自ら引退をするということは、その恐怖に向き合うということになるのだろう。
作中に出てくる、宝くじにあたったのに安月給の仕事をやめない人物に共感してしまう。

 

自由時間は仕事と同じように追求する価値があるもの

 

これが本書の核をなしていると思う。
「退屈という名の病気」という表現が出てくる。退屈はおそろしい。
この病気は退職者だけではなく働いている人にもかかるとのこと。たしかに身に覚えがある。

 

では、こう問いかけてみよう。運動不足の責任は誰? 期待が満たされない責任は誰? やりがいのない仕事を...

 

重い言葉だと思う。

 

自分を大切に思う「セルフ・エスティーム」「モチベーション(動機付け)」の重要さも強調される。人生の自由時間を充実させるためにも、まずあなたのモチベーションを高めなくてはならない。達成する方法を常に考える。計画して実行に移す。
「マイナスのモチベーション」という言葉も出てくる。厭世的に日々を過ごしがちな私は、気をつけねば。せっかくの時間を大切にしたい。

 

大半の人は本当に何が欲しいのかわかっていない。じっくり時間をかけて考えて見たことがないからだ。その代わり、他の人からの期待に沿って自分の欲しいものを決めている。

 

人生の残り時間を何に使うか、考えるだけでなく行動できるか。
個人的に、年々、もう残りの人生の先が見えたような気分で日々を過ごす傾向が強まっていたのだが、そういう時期に入って以降に読んだ中で一番衝撃を受けた本だった。